今回はフェリーのカメリアラインを選択することにした。 最近の訪韓ではビートルばかりだったので、たまにはフェリーに乗りたいとずっと思っていたからだ。 最後にカメリアラインに乗ったのは、まだ福岡発も夕方出航・翌朝到着の頃なので、かなり久しぶり乗る事になる。
乗船時間になったので船に向かう。乗船場まではバスで行くようだ。埠頭の工事の影響だろうか。
船の中を色々と散策してみる。この船にはお風呂もあるのでちょっと行ってみる。 まだ誰も入っていないようなので、中を見ることができた。 窓から外を見ることが出来る雰囲気の良いお風呂だった。 貴重品用ロッカーも有り、安心して入浴できそうだ。 帰りのフェリーでは、ぜひ利用したいと思う。
食事の後は、仮眠を取ったり、船内をうろうろしたりして、船旅を満喫する。 やはり、フェリーはゆったりした気分になれて、癒される感じがする。
ターミナルから地下鉄の中央洞駅までは歩いていく事にする。 ターミナルから中央洞駅までの風景は、釜山に来た実感がわいてきて、 なんとなく懐かしい気分になれる、大好きな風景だ。
蓮山洞駅から２つ目の駅が、お目当ての総合運動場駅だ。 ドアの上の３号線の路線図には、 釜山アジアド主競技場（釜山アイーパークホーム球場）の記述もある。
駅に着いてスタジアム方面に向かっていると、 連絡通路では野球（ロッテ・ジャイアンツ）や、 バスケット（釜山KTソニックブーム）の大きな広告が壁一面にあった。 しかし、サッカー（釜山アイーパーク）は全然なかったのは少し寂しかった。
地上に出て少し歩くと、釜山アジアド主競技場が見えてくる。 キックオフに間に合うのは難しいかもと思っていたが、 運良く乗り換え等がうまくいったため、スタジアムに到着したのはキックオフ１５分前だった。
すぐにチケット売り場に行って、一般席８０００ウォンを購入し、スタジアムに入場する。
釜山アジアド主競技場は、収容人数56,000人の大きな陸上競技場型スタジアムだ。 客席とピッチの間に陸上トラックがあるので、若干見づらい。 どのあたりの席で見ようかと考えながら客席に行こうとしたら、 なんと、陸上トラックのあたりに、仮設スタンドが出来ていた。 通常の客席部分を抜け、仮設スタンドの下の通路を通り抜けると、 ピッチのすぐ近くまで迫る仮設スタンドだった。 仮設スタンドは、バックスタンド側と、ホーム側ゴール裏だけで、 メインスタンド側とアウェイゴール裏は、通常のスタンドのままだ。 大きな陸上競技場でありながら、 ピッチまでの距離もかなり近くサッカー専用スタジアムの雰囲気で観戦できる。 後で調べてみると、仮設スタンドは7千500人収容のようで、 他の競技やイベントで使用する場合にはその期間だけは撤去するが、 他のイベントが無い場合はそのまま設置されたままの状態にするらしい。 設置や撤去には２～３日必要との事だ。
バックスタンド側の仮設スタンドのホーム側ゴール寄りの最前列に席を確保。 ピッチがすごく近くて見やすい。 観客も大きなスペースにまばらにいるより、仮設スタンドに密集しているので、 たくさん入っているように見える。 上を見上げてみると、やはり屋根は仮設スタンドまでは届かないので、雨の日は濡れてしまうようだ。
この試合は、ＦＡカップの準決勝戦。 僕の応援する釜山アイパークは、リーグ戦ではあまり良い順位ではないが、 一発勝負のカップ戦ならチャンスはあるかもしれないと、期待しながら試合開始を待つ。
釜山アイパークを観るのは、２００６年に蔚山で観たのが最後なので、 随分久しぶりになる。そして、ファン・ソノンが監督になってからは初めてだ。 ファン・ソノンと言えば、ここ釜山アジアド主競技場で観た、 ２００２年ワールドカップの韓国の初戦のポーランド戦でのゴールが強く記憶に残っている。 そのファン・ソノンが今は監督をしているのだから、時の流れを感じる。
ファン・ソノン監督は、どんなチームを作っているのかと観ていたが、 どちらかと言うと、オーソドックスなスタイルのチームになっているようだ。
ふと、ゴールの横をみると、審判が立っている。ピッチ内を見ると主審１人と副審２人はいるので、 どうやらゴール判定専用の審判らしい。ゴール判定での誤審のため、 ヨーロッパで専用審判のテストをした話などは聞いた事があったが、 実際にその試合を観るのは始めてだ。 時々、気になってその審判を見てみるが、なんとなく暇そうな感じがする。
釜山側のセットプレイなどでは、仮設スタンドの床を踏み鳴らし声援を送っている。 僕もやってみたが、なかなか楽しい。
そして、前半も終わりのほうの時間帯に試合が動く。 釜山アイーパークがコーナーキックから先制したのだ。 そして、１点リードのままハーフタイムへ。
この試合はカップ戦の準決勝のため、引き分けはない。 90分が終わって同点の場合は延長戦になる。 90分で終われば、ソウル行きＫＴＸの最終にぎりぎり間に合うかもと思っていたが、 試合は１対１の同点で延長戦になってしまい、今夜の釜山泊が決定してしまった。
延長戦にそなえて、座席を前半に座っていた場所に移動する。そして、試合は延長戦へ。 一人少ない釜山アイーパークにとっては厳しい展開だったが、 早い時間に得点し再びリードする。しかし、延長前半終了間際にまた追いつかれてしまう。 なかなか大変な試合になってきた。 そして、延長後半に、なんと、３点目のゴールを奪いまたまたリードする展開に。 そして、その１点を守りきり試合終了。ＦＡカップ決勝への進出を決める。 これにはスタンドで応援している観客も大興奮。もちろん、僕も興奮している。 決勝戦は１ヵ月後なので、観に来ることは出来ないが、ぜひ頑張って欲しいものだ。
勝利の余韻にひたりながら、釜山アジアド主競技場を後にする。
チャガルチからＰＩＦＦ広場方面にのんびり歩いていると、 屋台のおでんが美味しそうだったので、ちょっと食べてみる。 日本のおでんとはちょっと違うが、なんとなく暖かくなる味だ。
そのあたりには色々な屋台があるのだが、その中に占いの屋台がたくさんあるのに気づく。 前に来た時にはなかったような気がするが、最近の流行なのだろうか。
しばらく歩いていくと大きな道路に出てきた。 ふと見ると、以前にあった歩道橋がなくなって横断歩道が出来ている。 韓国はもともと、大きな道は地下道や歩道橋などを利用して渡る所が多く、不便な事が多かったが、 最近は横断歩道に変わっている所が多くなっているような気がする。
おなかがすいたので、近くの食堂に入ってみる。 その店はテジクッパがメインのようなので、テジクッパを注文。 韓国上陸後の初めての本格的な韓国料理に大満足。
おなかがいっぱいになったので、そろそろ泊まるところをさがすことに。 もう夜も遅い時間で寝るだけなので、すぐ近くのサウナのレジョルテに泊まることにする。 カードで支払いをしたら、タッチペンで小さな画面にサインをとの事。 ハイテクだなぁ～、と感心していたが、 文字を書いた位置と文字が表示されている位置がずれているので、 すごく書きにくい。位置合わせくらいはきちんとしておいて欲しいものである。 しかし、ここのはまだましなほうで、他ではもっとずれている店もあった。
レジョルテは、ネット等の情報からもう少しきれいなサウナかと思っていたが、 そうでもなかった。寝るだけだし、大きなお風呂に入れたので、そこそこ満足だったが。